目次
銀行から転職してきた柳澤裕さん
西野
銀行に入ったきっかけはサッカーだったんですね。
よほど強かった?
よほど強かった?
柳澤さん
私の代だけ強かったんですが、当時は八千代高校や習志野高校などの強豪校があって、その2番手、3番手、ベスト8が関の山でした。
キャプテンをしていたので銀行が「来てくれ」と。
キャプテンをしていたので銀行が「来てくれ」と。
西野
キャプテンだったんですか。
人望があって、みんなを束ねることができる人でないと務まりません。
人望があって、みんなを束ねることができる人でないと務まりません。
柳澤さん
勉強して銀行に入ったのではないので。
西野
サッカー推薦みたいな。
柳澤さん
当時サッカーで3人、野球で3人くらい入りました。
習志野高校の野球部から入ったやつがいて、そいつは常務になっちゃいました。
習志野高校の野球部から入ったやつがいて、そいつは常務になっちゃいました。
西野
すごい。
銀行に入ってサッカーだけやることができたんですか。
銀行に入ってサッカーだけやることができたんですか。
柳澤さん
サッカーは週末。それから仕事が終わって自分でトレーニングをして。
千葉の一部リーグを狙おうぜ、という感じで。
千葉の一部リーグを狙おうぜ、という感じで。
西野
仕事の内容は?
柳澤さん
最初は金勘定です。
3年目くらいから外に出て預金を集めて。
3年目くらいから外に出て預金を集めて。
西野
そのあと融資も?
柳澤さん
外回りの営業担当はお金を集める目標と融資をする目標と両方あるんです。
1億円ずつとか2億円ずつとか。それを毎月毎月。
1億円ずつとか2億円ずつとか。それを毎月毎月。
西野
そんな柳澤さんが保険業界に。
柳澤さん
サッカーで銀行に入ったと思っていたので、サッカーができなくなったら身の振り方を考えようかなと思いながら30歳までやって、30歳からマネジャーというか監督をやって、35歳になってさぁどうしようかなと。
このまま銀行にいるのも仕事が合わないしと思っていたところにソニー生命から電話がかかってきて、リクルートを受けて、森田さんの考え方をお聞きして、一発で「そっちに行きます」と。
36歳になる年にソニー生命に入りました。
このまま銀行にいるのも仕事が合わないしと思っていたところにソニー生命から電話がかかってきて、リクルートを受けて、森田さんの考え方をお聞きして、一発で「そっちに行きます」と。
36歳になる年にソニー生命に入りました。
西野
銀行にいれば右肩上がりで安泰だったのでは?
柳澤さん
固定給の世界ではそこそこいい給料だし、「何で」とみんなが言いましたが、サッカーが終わったら自分でちゃんと考えようと思っていたので。。
西野
ソニー生命に入ってどうでしたか?
柳澤さん
リクルートのときに言われたとおりでした。
西野
例えば?
柳澤さん
ノルマないよと。向こうを向いている人を無理矢理こっち向かせて「保険買ってよ」と言わなくていいと。
話だけして、相手が保険を買いたいと思ったら買ってもらえばいいんですよと。
うちの所長もそれでずっと通していましたから。
「ニードのない人に売るのはあり得ない。それで今月ゼロならそれはそれで構わない。ただ、高いレベルを目指してほしいので、アポイントは毎週きちんとこういうサイクルで入れてください。そうすれば必ずいっちゃいますから」と。
話だけして、相手が保険を買いたいと思ったら買ってもらえばいいんですよと。
うちの所長もそれでずっと通していましたから。
「ニードのない人に売るのはあり得ない。それで今月ゼロならそれはそれで構わない。ただ、高いレベルを目指してほしいので、アポイントは毎週きちんとこういうサイクルで入れてください。そうすれば必ずいっちゃいますから」と。
西野
綿密なプログラムがあったんですね。
柳澤さん
素直にそのとおりやったら新人賞取れたりMDRTに入ったり。
盛田(昭夫)さんという神様みたいない人に会えたりして、いい思いをしてきましたね。
お金もいっぱい入ってきて。
盛田(昭夫)さんという神様みたいない人に会えたりして、いい思いをしてきましたね。
お金もいっぱい入ってきて。
西野
差し支えなければ具体的な数字を。
柳澤さん
当時は銀行で850万だった年収が入社した年は、ほぼ同じくらいで、2年目に1500万くらいになって、3年目に2000万になって、3000万までいって。(ここで声を潜めて)そこから停滞するんですけど。
西野
えっ、停滞ですか。
柳澤さん
ソニー生命の考え方もいいんだけど、このまま行ったら五島さんがよく言う売りっぱなしになっちゃうと。
毎年毎年100人増えたらまずいと。
3~4年目からそこは疑問をすごく感じて、5年目で足が止まって
毎年毎年100人増えたらまずいと。
3~4年目からそこは疑問をすごく感じて、5年目で足が止まって
西野
5年目ということは40歳のときですね。
柳澤さん
もう売らないほうがいいんじゃないかと。
しかし売らないとお金が急激に落ちるんで、困りました。
しかし売らないとお金が急激に落ちるんで、困りました。
西野
どうなさったんですか。
柳澤さん
法人マーケットに行けば、人が変われば保険が必要になる。
そういう法人マーケットに行くべきか、このまま個人を売り続けてどうなるんだろうと思いながら、子供もまだ小さかったので生活のために売り続けました。
ソニー生命で3~4年は身も心も軽かったんですけど、そこから心がついていかなくなって、うじうじしてましたね。
そういう法人マーケットに行くべきか、このまま個人を売り続けてどうなるんだろうと思いながら、子供もまだ小さかったので生活のために売り続けました。
ソニー生命で3~4年は身も心も軽かったんですけど、そこから心がついていかなくなって、うじうじしてましたね。
西野
五島聡の塾を知ったきっかけは?
柳澤さん
ソニー生命に17年いて、何度も法人マーケットに行きたいと思って、いざそっちに行ってみようとMDRTの大先輩方からいろいろ話を聞いたりして、よしシフトチェンジをやってみようと思ってやってみると、途中で行き詰まってまた個人マーケットに戻って……。
西野
何で行き詰まったんですか。
柳澤さん
やり方が全く分からなかったんでしょうね。
だからとにかく体当たりで突然訪問して「以前千葉銀にいた柳澤です」と。
だからとにかく体当たりで突然訪問して「以前千葉銀にいた柳澤です」と。
西野
その名前を出すわけですね。
柳澤さん
そうですね。会ってくれる人もいるし。
西野
千葉銀時代に会ったことのある人を訪ねたと。
柳澤さん
そうそう。でも、そんなのあっという間に行き尽くしちゃう。
やっぱりダメだなと。
で、また個人のお客さんに電話して「紹介お願いします」と。
「しょうがないね」と付き合いで紹介を出してくれたりして(営業の)数字が戻ったりを繰り返して。
やっぱりダメだなと。
で、また個人のお客さんに電話して「紹介お願いします」と。
「しょうがないね」と付き合いで紹介を出してくれたりして(営業の)数字が戻ったりを繰り返して。
西野
そんなに簡単に紹介が出るのもすごいんですけど。
柳澤さん
気持ちの中では「俺はどこへ行くんだろう」という不安がありましたね。
それをずっとやってきて、もうダメだと。
52歳になって
「もうダメだ。絶対にシフトチェンジしてやるしかない。これ以上個人のお客さんは増やさないようにしよう」という決意をして代理店に出て。
それをずっとやってきて、もうダメだと。
52歳になって
「もうダメだ。絶対にシフトチェンジしてやるしかない。これ以上個人のお客さんは増やさないようにしよう」という決意をして代理店に出て。
西野
それでソニー生命を出たんですか。
柳澤さん
個人保険がいいよという雰囲気が暗にあるんです。
そういうところから出ようと。
で、独立して一人で始めたんです。
そういうところから出ようと。
で、独立して一人で始めたんです。
西野
はい。
柳澤さん
大坪さんとは同期入社で、いろんなメールが来てて。
西野
えっ? 大坪さんってあの大坪さん?
柳澤さん
めちゃくちゃ顔見知り(笑い)。
彼も大変な時代があって、それから復活したんですけど、その大坪さんにいろいろ聞いたら、「昔ソニー生命にいた五島さんというすごい人がいるんだよ。五島さんは法人保険のプロだよ」と言われたんです。
で、2012年の10月か12月か、シー(SHE=戦略法人保険営業塾)に行きました。
彼も大変な時代があって、それから復活したんですけど、その大坪さんにいろいろ聞いたら、「昔ソニー生命にいた五島さんというすごい人がいるんだよ。五島さんは法人保険のプロだよ」と言われたんです。
で、2012年の10月か12月か、シー(SHE=戦略法人保険営業塾)に行きました。
西野
戦略法人保険営業塾(SHE=シー)を受けてどうでしたか。
柳澤さん
五島さんは立て板に水のようなしゃべりじゃなくて、木訥で、しゃべりがあまり好きではなくて、だけど心で語る、そういう人なのかなと思いながら聞いたら、言ってる中身がどんどん入ってきてですね。
西野
はい。
柳澤さん
本当にそのとおりですよ、というのばっかりで、ああこれだと思って。
西野
刺さったんですね。
柳澤さん
そのころ法人をやりたくて、いろんなところに行きました。
S先生のところとかMさんのところも行きました何回も。
でも今考えると、MさんはMさんのキャラじゃないとできない。
再現性が乏しい。
S先生のところとかMさんのところも行きました何回も。
でも今考えると、MさんはMさんのキャラじゃないとできない。
再現性が乏しい。
西野
ドクターマーケットなんとかというセミナーに私は行ったことがあります。
柳澤さん
私も行きましたよ4回くらい。
西野
4回も!
柳澤さん
あれに行っても駄目だった。
S先生のは知識で、それほどでもないなと思うようになって。
S先生のは知識で、それほどでもないなと思うようになって。
西野
はい。
柳澤さん
4つ5つ行ってたのを全部やめて、五島さんだけにしようと思って、こんにちに至る(笑い)。
西野
戦略法人保険営業塾(SHE=シーシー)でいろんなことを学んだと思いますが。
柳澤さん
五島さんが言うように、動かない人は何をやっても駄目だよね。
本当そのとおりなんですよ。
本当そのとおりなんですよ。
西野
そう思うご経験があるんですね。
柳澤さん
やると成果があるんです。
例えば、セミナーをやらせてもらったことがあって。
私が入っているビルは千葉県の経営者協会のビルなんですけど、実質トップが千葉銀の先輩なんです。
例えば、セミナーをやらせてもらったことがあって。
私が入っているビルは千葉県の経営者協会のビルなんですけど、実質トップが千葉銀の先輩なんです。
西野
素敵な偶然です。
柳澤さん
「何かあったら言えよ」と声をかけてくれて、「じゃあ1回くらいセミナーをやってもいいかな。できますか?」と。
西野
行動なさった。
柳澤さん
その団体はオリエンタルランドや京成電鉄、千葉銀行などの上場企業も中小企業も入った団体なので、「中小企業部会に紹介してあげる」と。
そこでセミナーを1回やらせてもらったんです。
そこでセミナーを1回やらせてもらったんです。
西野
どうでしたか。
柳澤さん
売上100億円くらいの企業も数社、計20人くらい来てくれて、2社が保険の契約になりました。
西野
どれくらいの規模でしたか。
柳澤さん
1つはAC600万で、月払い100万くらい。
もう1つは個人に近い企業だったので1000万の終身保険。
もう1つは個人に近い企業だったので1000万の終身保険。
西野
保険ご契約の後なにかありましたか。
柳澤さん
2015年か16年からずっと付き合ってきて、保険はそれ以上ないのですが、最近やっとお手当をいただけるようになりました。
西野
財務コンサルですか。
柳澤さん
「じゃあ柳澤君には事業承継の部分をいろいろ見てもらおうかな」と言われて。
その社長がコンサル大好きで、元銀行員や元何とかなどいろんなコンサルの話を聞いちゃってて。
その社長がコンサル大好きで、元銀行員や元何とかなどいろんなコンサルの話を聞いちゃってて。
西野
勉強熱心ですね。
柳澤さん
だけど、会社の中はたいしてきちんとなってないんです。
西野
だから丸投げするわけですね。
柳澤さん
そうそう。社長は78歳、後継者は48歳の娘さんが一人いるだけです。
娘さんが継ぐはずだったのが「やっぱり継げない」となって、後継者どうしようと。
娘さんが継ぐはずだったのが「やっぱり継げない」となって、後継者どうしようと。
西野
あらら。
柳澤さん
最近ようやく、この会社に発注を出してくれていた上場会社の常務さんが来てくれることになりました。
「3~4年ならやってもいいよ」と。
その彼を社長にというのが先月決まったんです。
毎月そういう会議をするのを月額5万円でやっているんです。
「3~4年ならやってもいいよ」と。
その彼を社長にというのが先月決まったんです。
毎月そういう会議をするのを月額5万円でやっているんです。
西野
ほかには?
柳澤さん
セミナーをやって財務コンサルを請け負ったのが2~3件かな。
全部で今5件です。
全部で今5件です。
西野
柳澤さんは戦略法人保険営業塾(SHE=シー)の最古参会員の一人です。
柳澤さん
毎月SHE(シー)に行くでしょ。
毎月SHEで仕入れるネタを中心に、過去のやつを全部見て、財務ならこの部分という具合に、話題がいくらでもシーにはあるので、財務コンサル先で話すことに困らないんです。
毎月SHEで仕入れるネタを中心に、過去のやつを全部見て、財務ならこの部分という具合に、話題がいくらでもシーにはあるので、財務コンサル先で話すことに困らないんです。
西野
そういう活用法なんですね。シーで最新の知識と技術を学んで財務コンサル先で使うと。
柳澤さん
最近は松村先生(弁護士)や出川先生(税理士)が話しますよね。経営者は財務はもちろんコンプラ関係の知識も全くないから、ああいう話をするとすごく新鮮な感じで受け止めてもらえます。いい情報提供になるんです。
西野
柳澤さんはけっこう大勢の保険営業マンをシーや法人保険シフトチェンジ講座(HSC)、日本BCP協会の講座に入会させてくださっています。
柳澤さん
友達は多いので(笑い)。
それにみんなの気持ちが分かるんです。
個人保険で行き詰まってると。
じゃあ法人保険にといってもどうしていいか分かんない。
ドクターや経営者のところに行くのにどうしたらいいのか分かんない。
そんなとき「私の話を聞くよりずっといいところがあるから行ってご覧」と。
彼らが行った後、また一緒に勉強したりしているので。
それにみんなの気持ちが分かるんです。
個人保険で行き詰まってると。
じゃあ法人保険にといってもどうしていいか分かんない。
ドクターや経営者のところに行くのにどうしたらいいのか分かんない。
そんなとき「私の話を聞くよりずっといいところがあるから行ってご覧」と。
彼らが行った後、また一緒に勉強したりしているので。
西野
後輩にとって柳澤さんはよき兄貴でありよきオヤジですね。
柳澤さん
「こいつはシーがいいな」とか、「HSCに向いている」とか、「BCPで鍛える時期だ」とか、だいたい分かるんです。
それで「行ってみろ」と。
それで「行ってみろ」と。
西野
ありがとうございました!
-おわり-