ベテラの三浦さんがなぜ戦略法人保険営業塾に?

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SHE(シー)に入会した理由を教えてください。
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ずっと個人保険をやってたんですよね。それでいろんな研修にも行ったんですよ。そうこうしているうちに染宮先生の研修を受けて。五島先生が染宮先生と対談したでしょ。あれが印象に残ってて。それでフロントセミナーに行って、法人保険シフトチェンジ講座(今の財務基礎講座)に通って、当たり前のようにシー(SHE=戦略法人保険営業塾)に入って。
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法人保険シフトチェンジ講座の何期生ですか?
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それが第1期なんですよ。
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おお! 1期生でしたか!
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システムも何も知らずに入ってるんですよ。自分はずっとここで勉強していこうと思ってます。
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お目が高い。
1期生だったHSC(法人保険シフトチェンジ講座=現在の財務基礎講座)はどうでしたか?
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私は40年くらい前に中小企業の経理をしていたんですけど、言葉の違いがありました。
 
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経理ならその道のプロですね。
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でも資本金と利益準備金とか、言葉が。
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はい。
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それだけは戸惑いがありましたけどね。でも基本に返るというか、よかったですね。経理の経験がなかったら難しかったかもしれないけど。
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もともと保険営業の前は?
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親の介護で8年くらい仕事をしてなかった。それで、子供が生まれる前に子供の父親が亡くなったんですね。
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えっ。それは大変……。
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子供を抱えての仕事として会計事務所に行こうと最初思ったんですよ。簿記論だけは昔取っていたので。でも会計事務所は絶対に休めないときがあるので。
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繁忙期がありますね。
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子供と二人暮らしだし。それでレジに行こうかと。でもレジに行ってもなぁと。たぶん私は人よりレジを打つの早いと思うけど、同じ時間給はいやだなと思って(笑い)。それで協栄生命に。
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ウィキペディアによると、自衛隊や学校の教職員が主な顧客でした。バブル期に高利回りの長期運用商品を販売した結果、逆ザヤが累積して2000(平成12)年10月に破綻します。破綻後は、プルデンシャル・ファイナンシャルグループがスポンサーとして更生計画を策定し、ジブラルタ生命が契約を引き継ぎました。
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学校の購買部で物を売ると思ってたんですよ。行ったら保険を売るのかと。でも仕事はないし。そこで保険を売ることに決めたんですけどね。
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保険業界への第一歩です。
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お客さんにとっていい保険だけを売っていこうと。そして1年間はやめるやめないは考えずにやろうと思ったんですよ。でも半年くらい経って、子供を抱えて手取りが9万円くらいじゃとても厳しい。母子家庭だったので母子手当てとかありましたから、それで食いつないだんだけど。
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厳しい時代があったんですね。
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会社の方針で、別の営業所長と3日間同行したんです。その所長から証券の引き出し話法とかいろんなことを学びました。
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具体的にはどんな?
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「見直しという言葉は使わない。今入っている保険の確認のお手伝いをさせてくださいとか一緒に確認していきましょうとかいう言い方がいい」と教えてくれて。
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あ、そうですね。見直しと言うとお客さんは別の保険を売り込まれると察して身構えてしまう可能性がありますね。
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証券を図式化することも教えてくれたんです。それで、お客さんの証券をずーっと図式化していったんで、他社証券を見なくてもだいたいどんなものか分かるようになって。
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はい。
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図式化したものよりもいい図を持っていくと、だいたい決まりました。
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あっ! そうか、そういう使い方をするんですね。
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3日間でしたが、いい営業部長に教えてもらいました。
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力がある上司に出会えるかどうか。保険営業マンに限らず、人生を左右します。
それからは順調に?
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協栄生命に入って1年後くらいに、学校の先生が「500万円くらい預けていいよ」と。独身の女性の先生でしたが、すでに退職金を預かってたんです。「まだ500万円くらいあるから預けていいよ」と。
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三浦さんはものすごく信頼されていたんですね。
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営業部長に相談したら、500万円の一時払い養老か年払いの全期前納かということだったんです。営業部長は、全期前納のほうが私がトクになると。
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手数料が多いということですね。
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ちょっとそれで悩んだんです。でも、1年前に協栄生命に入ろうと思ったとき、お客さんにとっていいものだけを勧めようと思って入社したのに、わずか1年でこれ(手数料の多い少ない)で悩む自分自身にショックを受けて。
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ああ!
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それで正直にお客さんには「貯蓄として考えたら一時払いのほうが先生にとってはトクなので、こちらを勧めます」と正直に話してきたんです。
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誠実さが問われる場面です。
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入社して5年くらい経って協栄生命は危ないの何のとなって、いろんな問題が出てきて、辞めようと思ったとき、もう金融業界はいやだなーと思ったんです。でも、協栄の人たちによからぬウワサを立てられて……。私をこの業界にいさせたくなかったんでしょうね。かえってそれで頭に来て、金融業界に復帰しないといけないなと。
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負けず嫌いですね。
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ニッセイ基礎研究所にいた白石真澄さんが日生に来ないかと誘ってくれたんです。
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え! 白石真澄さんって、あの白石真澄さんですか? 東洋大学教授をしていた?
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テレビにもよく出てますよね。
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えー! お知り合いなんですか!
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そうなんですよ。それで、平成11(1999)年に日生に。その前の協栄生命は平成5(1993)年の入社でしたから5年しかいませんでした。
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三浦さんのお話に私が感動するのは、さっきの場面です。多くの保険営業マンが自分の手数料を多くもらえる保険をお客さんに勧めるんじゃないかと思うんです。
手数料に対して禁欲的というのか、慎重というのか、それはどうしてですか?
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うちの父が種子島でお寺の住職をしていたんですよ。豊田商事に500万だまされたんですね。
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えっ! 豊田商事事件の! ご存じない読者のために簡単に説明しておくと、現物まがい商法という悪徳商法で被害者数は数万人、被害総額は2000億円。巨大詐欺事件です。
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昭和60(1985)年に母の介護で毎月行ったり来たりしているときに、豊田商事の永野会長が刺殺されたんです。
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あれは凄まじい殺人事件でした。張り込んでいた報道陣の前で永野会長は惨殺され、テレビはその映像を流し、翌日の新聞各紙はえぐい写真を載せました。
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ご飯を食べながらテレビを見ているとそのニュースが流れて、父が「ここに500万預けた」と。「だまされたと思った父は『500万返してくれ』と電話を入れたら、『あと500万払ったら1000万返す』と言われたらしいんです。『これは駄目だ』と父は思って、その500万はあきらめました」
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当時のお金で500万ですから、今なら2000万とか2500万くらいの価値でしょうか。
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そのあと父は『あのお金があったら』とは一切言いませんでしたけど、心の中では何回か思ったんじゃないかな。
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あきらめられる金額ではありませんよね。
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退職金は先生方が38年40年と勤めて最後にもらうお金ですから怖かったです。父の500万の件がなければまた違ったかもしれませんが、私の考え方に大きな影響を与えたと思います。
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三浦さんはお嬢さんをSHE財務基礎講座に入会させました。なぜですか?
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シーは基本です。この仕事をしていく人には。
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手数料が多いということですね。
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三浦さんにそう言っていただけるとうれしいです。
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手数料が多いということですね。
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親の言うことを聞くような娘ではありませんが、日生に入ったので。
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日生ならいろんな研修がありそうですが。
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そこはねぇ(笑い)。さっきも話したように私は経理をやっていたし、簿記論の所得税法まで習いに行っていたので基礎があるわけです。娘にはここで基礎を習わせたいし、一生懸命やっている人や真面目にやっている人は(その辺の保険営業マンとは)違うんだということを分かってほしい。
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お金を払ってまで勉強に来ているわけですから、三浦さんがおっしゃるとおり、会員の皆さんは努力家で真剣な生き方をしている保険営業マンです。
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きついけれど、学びに行っているうちに分かってくるじゃないですか。行かないと分からない。分かんなくても行っているうちに「こういうことか!」と。
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その一歩が人生を変えます。
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第一生命のHさんが「三浦さん、ちっとも分かんなかったんだけど、聞いているうちにだんだん分かってきた」って。
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継続は力なり、ですね。
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娘にも「ここは基本だから」と伝えています。日生のあれとは全然違う。
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日生はゆったり?
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トレーナーはPPPPPPPPPPPPP。営業部長のPPPPPPPPPPPPP。中にはしっかり営業をやりたい人がいるので、会社は別コースを考えるようになったみたい。
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上記のPPPは誤字や文字化けではありません。さすがにここには書けない話なのです。たいていのことは踏み込んで書く私でさえたじろぐ内容でありまして。タジタジ。
女性の保険営業マンへのアドバイスをぜひ。
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真面目過ぎたりカタいところがあるかなと思うんですよね。もっと遊び心を。ハンドルにも遊びがあるじゃないですか。あれがあったほうがいいんじゃないかと思うのね。
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余裕がない?
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理路整然と話をするより、もうちょっと柔らかさとかあってもいいんじゃないかなと思ったりすることもありますよね。お客さんからいろんな相談をされるじゃないですか。「うちだけよね、こんな問題があるのは」とおっしゃるから、そんなときによく言うのが「いえいえ、三味線のない家は多いけど、コトのない家はない」と言うんですけどね。
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コトは「琴」と「事」をかけているんですよ。
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あ! そういう意味ですか。事(こと)つまり「事件」ということですね。事件のない家はない、と。確かにそうです。何の問題もない家はありません。
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そう言うと、お客さんは気が楽になるみたいですね。
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気づくんですね、隣の芝生は青く見えるだけだ、と。三浦さんの臨機応変さの賜物です。真面目過ぎたりカタすぎたりしたら、こんな言葉は出てきません。
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以前は毎月ずっと冊子をお客さんに送ってきたんです。300冊。「あの問題はどうなったかな」とか思いながら宛名を書くわけですよ。それに、1カ月間に私がしたことや気づいたこと読んだ本などを一緒に書いて出すので、お客さんは私の私生活をよく知ってる(笑い)。
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個人的なことを書くんですね。実はそういうのが読まれます。ものすごく大事だと思います。
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「あれ、何でこの人知ってんの?」と不思議に思って、「あ、そうだ、書いたんだ」と(笑い)。
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う。おもろい(笑い)。
毎月送るのは?
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会社が作る経営情報という冊子と私の手紙です。私のお客さんは学校の先生が多いから、そういう冊子を読んで世の中のことを分かってもらえたらいいなと思って送るんです。
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三浦さんのお客さんは先生が多いんですか?
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行けばだいたい契約になるという感じで(笑い)。
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行けば契約!
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そう。でも、ちゃんと人を見て行ってますけどね。「あの人はもう入る時期だ」とか。
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いったいどうすれば「行けば契約」になるんですか?
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先生は異動があるので、毎月の手紙が私の代わりにあいさつに行っているようなものですね。それから、家族全員の誕生日にカードを送るので。
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誕生日を祝うカードですね。
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それをずーっと続けてたんです。だらか行くと早いです。
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もちろんお客さんの要望を事前に聞いてますでしょ?
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産休や育休が明けて復帰したら年金に入るとか聞いていれば、「先生、復帰されたら年金に入るとおっしゃってたので」「あ、そうだったわね」とその場で。
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地方在住の女性の保険営業マンは見込客を見つけるのに苦労する傾向があります。どうすればいいですか?
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訪ねたとき「誕生日カードくらい送りたいから」と言うと、だいたい教えてくれます。誕生日にはハッピーバースデーの音楽が鳴るカードを送ります。赤ちゃんや子供がそれを開けたり閉めたりするようです。
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そんなカードは高いのでは?
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安いところがあるんです。120円くらい。切手代が92円だから、合計で210円ほど。3年やるとだいたい契約に直結しますね。
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おおお。
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もちろん契約をお預かりしてもお礼をしたことはありません。いいダイコンを買ってくれたからってニンジンをプレゼントする八百屋さんはいないでしょ。
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三浦さんのマル秘テクニックは住所を聞いてバースデーカードを送る。すると3年以内に向こうから入ると言ってくる、という?
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いえいえ、ちょこちょこ顔を合わせたりしていますね。それで長くても3年以内ですね。
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学校には月1回くらい顔を出すんですか?
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いえいえ、始終行ってますよ。
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頻繁に?
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2つの中学校に1週間おきに交互に毎朝勝手に行って、あいさつ運動をしているんですよ。
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はい?
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家を7時半に出て8時20分くらいに着いて、登校してくる子供の制服を注意したり。「ボタンしめなさい」って(笑い)。
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そんなことを!
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校長先生に相談されて。「どうしたらいいか分からない」って。目がうつろだったんですよ。
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生徒指導がうまくいっていない学校だったんですね。
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娘が中3のときPTA会長をして、あいさつ運動をしたら反応がよかったんで、それをその学校に持っていって続けてほぼ10年ですね。
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えつ! その学校のPTA会長でも何でもないのにあいさつ運動を毎朝しているんですか!
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そこはね(笑い)。
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すごいなぁ。
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最初のころは校門で「すみません、あそこで生徒がタバコを吸ってるんですけど」とか近所の人に言われて。「私は学校の者じゃございません」とか言いながら注意しに行って(笑い)。学校は今とても落ち着いていますよ。
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ほぉー。
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この学校に何かしてあげられるかなと思ってやったので。その校長先生は異動でいなくなったんですが、ずっと続けているんですよ。
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継続貢献あいさつ営業といったところでしょうか。
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やんちゃだった子が高校に入って落ち着いたり、電車の中であいさつしてくれたり、「おばさん、覚えていますか」とか声をかけてくれたり。楽しいですよ。
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地域の教育に貢献してきたんですね。
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よその子なんです(笑い)。
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荒れている子供でも三浦さんには逆らえないだろうなぁ。
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楽しみながらやれるといいと思うんですけどね。
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ところでジブラルタ生命は担当する学校が決められると聞きますが、日本生命も?
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そんなことないですね。
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え? ではどうやって? 学校に入っていく方法があるんですか?
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それはあります。
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校長先生に最初にちゃんとあいさつに行くんです。
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何と言ってあいさつするんですか?
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「PPPPPPPPPP]って。
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え! そんなことを言うんですか! それは思いつかない。でも、それが一番分かりやすいといえば分かりやすいですね。代理店の人には難しいかもしれませんが、一社専属なら間違いなく言えますね。
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楽しくやらなくちゃ(笑い)。
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三浦さん、おみそれしました。阿漕な研修屋ならこれだけで「学校に顔パスで入る魔法の言葉」とか題して有料セミナーをするでしょうね。なお、「PPPPPPPPPP」が何なのか知りたい人は戦略法人保険営業塾の東京会場で三浦さんにお聞きください。

終わり