私の保険業界の問題意識は売りっ放し

保険業界に対する私の問題意識は、売りっ放しの仕事が横行していることです。大半の人が個人保険販売の研修を受けて保険販売を始めていきます。それなりの成功を実現するために件数を求めます。連続挙績もその表れです。連続挙績とは誰のための連続挙績なのでしょうか?

たとえば月に10件の個人保険契約を定年までの30年間継続したら3600件となります。顧客の顔と名前と保障内容を覚えることが出来ますか? 売りっ放しになるのは火を見るより明らかです。

こうした「売らんがための仕事」が横行し、「売るまでの貢献」によって多くの顧客が売りっ放しにされている事実があります。売りっ放しにされた顧客は不満足となり、保険業界に対してアンチの感情を持つことになります。顧客不満足のビジネスに明るい未来はありません。

決して個人保険販売を否定している訳ではありません。売りっ放しの仕事を私は問題にしているのです。

中小企業の抱える問題を知る

国税庁と中小企業庁のマクロデータから中小企業問題を考えていきましょう、

日本における法人社数は約380万社、中小企業比率99.7%、労働生産人口の約70%を中小企業が雇用、日本経済を支える大事な中小企業の過去15年間の加重平均の赤字申告比率は約70%。

2025年に70歳を迎える社長は約245万人、廃業予定率が約70%、この問題を放置した場合の経済損失はGDPで22兆円、雇用喪失が650万人。

 赤字は良いか良くないか? 良くないですよね。赤字を一言でいうと「金が足らない経営」です。金が足らない経営は企業経営の本質である継続ができません。企業が果たすべき最大の責任である雇用を守る事も出来ません。

なぜ中小企業は弱くて継続できないのでしょうか?

なぜ中小企業は弱くて継続できないか?

なぜ中小企業は弱くて継続できないのか? その主な要因は2つあります、一つ目は社長自身の経営知識不足です。知識不足の原因は学ぶ場が少ない事と教える人がいない事です。

今の成果(企業価値)=考え方×熱意×能力。左の公式は3要素で決まります。実際に決算書を深く読める経営者は多くいません。決算書を深く読む目的は自社の現状把握と問題抽出です。会社を良くするための経営改善は数字と向き合う事ではじめて起点に立ちます。数字と向き合うことが出来ない社長の企業価値は総じて低いことが常です。

 もう一つの要因は顧問税理士問題です。今日においても節税を推奨する税理士が多くいます。節税の本質はせっかく出した利益を潰す行為であり、企業価値の棄損行為です。その節税顧問税理士を真に受けて節税経営をすると10年経とうが20年経とうが社会の誰からも信頼を得ることはできない会社となってしまいます。もちろん幸福な人は誰一人いません。  

戦略法人保険営業塾(SHE)で教える「継続貢献営業」とは

SHEで教える「財務貢献営業」とは、「付き合うべき経営者に寄り添い、継続的に顧客の抱える問題を解決し信頼頂き全てを任せてもらう」です。付き合うべき経営者とは自社の未来を良くして社員を幸福にしたいと考える前向きで誠実な経営者です。

そして、大半の中小企業が抱える困難で相関する「財務問題」と「事業承継問題」を同時並行で継続的に解決し、全ての保険を任せてもらう仕事のやり方です。

財務問題とは具体的には「お金が足らない経営」を行っていると言う事です。お金が足らない経営は企業経営の本質である継続も重要な経営責任である雇用責任も果たせません、そんなお金が足らない経営をお金が残る経営に変革する支援を行う事です。お金が足らない経営を行っている会社の社長も社員も幸福ではありません、お金が残る経営に変える仕事は人の幸福に貢献する仕事なのです。 

戦略法人保険営業塾(SHE)で教える「相続・事業承継支援」とは

SHEで教える「相続・事業承継支援」の理念(目的)は「後継者と相続人が揉めない、困らない事業承継の実現支援」です。多くの税理士が行う事業承継支援が税金にのみ焦点が当たり、最も重要な子供たちが揉めたり困ったりする問題が放置される事例が多くあるからです。

事業承継の理念を実現する前提は「分けてはいけない2つの財産が存在し、事前準備なく相続で渡すと分けざるを得なくなり、先々揉めたり困ったりする」ですから、事業承継は事前準備が重要です。

後継者と相続人が揉めたり困ったりしないようにするためには、下記の「4つの事業承継問題」と捉えて、同時並行で解決します。

1、財務問題(お金が残る経営に変えて承継する)

2、後継者問題(存在と能力で承継方法が変わる、後継者教育は重要)

3、自社株問題(株主と株価の問題)

4、相続問題(財産分割問題と納税資金問題)

この「財務経営支援」と「事業承継支援」を同時並行で行う人がいないことが中小企業問題の原因であると考え、2つの問題を解決する中小企業支援者を育てることがSHEの使命なのです。 

どう考えて、誰と何を話すかで全てが決まる(我々の在り方と仕事のやり方)

何を目的に、誰と会い、何を話すかで成果も変わるし、顧客との信頼関係も変わります。例えばサラリーマンと会ってライフプランを話すとその成果はおのずと個人保険の範囲と決まります。

経営者に会ったとしても、節税とか損得とか、低い価値レベルの話をしても大した成果になりません。

私たちは、「顧客企業の未来を良くする事を目的に、顧客の抱える問題解決を自らの仕事とする」のですから、このような話をすることで顧客との信頼関係が時間軸など関係なく構築できて成果が上がります。

私が皆さんと共有したい理念(在り方)、それは「中小企業を強くして正しく承継する事で日本経済発展に貢献する」です。皆さんが経営者と出会ったら、この理念を話してみてください。その出会いを活かす確率は格段に上がります。

成果を上げるための保険商品の扱い:顧客の未来を良くする部品として扱う

皆さんもご存知の通り、生命保険は商品売りでは売れません。ではどうすれば十分な成果を上げることが出来るのか? 

生命保険の機能は2つ、保障と貯蓄です。この2機能の重要性は人の命は保証できないという事です。この機能は他の商品にはありませんから生命保険は企業経営に必要不可欠な商品なのです。具体的に言えば、顧客の問題解決を行うプロセスの中で顧客の未来を良くする部品として活用するのです。

生命保年の重要な加入目的は何でしょうか? それは「人に迷惑をかけないこと」です。経営者が企業を経営する上で人に迷惑をかける事があります。例えば借金の連帯保証債務に対して経営責任を果たすために生命保険加入は不可欠です。

10億円の借金で経営をする社長の加入している生命保険が2億円の長期定期保険などの話はよくあるケースですが、これで経営責任を果たす事はできると思いますか?

生命保険は必要だから加入するものであって、損得とかで加入するものではありません。相続・事業承継でも同じことです、生命保険に加入していないと人に迷惑をかける可能性があるから加入するのです。