いきなり保険の説明をしてはいけません。「我が社の新しい保険が発売になりまして」と言うのもダメです。なぜなら、社長は付き合いのある保険営業マンや取引上やむを得ない会社の紹介で会った保険営業マンからいやと言うほど保険の売り込み攻勢にさらされてきたからです。保険の話を聞くのはもううんざりなのです。

 そんな社長に生命保険を、法人保険をどう提案するか。あなたならどんな提案をしますか?
1つだけ言えるのは、社長が「それはうちの会社にとって必要だ。ぜひ欲しい」と思ってもらえる内容でなければ意味がないということです。社長が「ください」と言ってくれないと、単なる押し売りです。今までの保険営業マンは個人保険でも法人保険でもたいてい押し売りをしてきたので好かれないのです。そういう失敗を繰り返してはなりませんし、社長と長い関係を続けるならなおさら押し売りなどあってはならないのです。

社長が人情で保険の契約をしてくれることもあるかもしれませんが、そういう契約は1回で終わりでしょう。もちろんどんな形でも契約をいただければありがたいものですが、信頼していただいて長くお付き合いを続けて、追加契約などをいただいたりすることにつながるのは、社長や会社の目的や目標を達成するために必要な部品(パーツ)として生命保険を提案することです。ここはものすごく重要なところなので、もう一度書きますね。

社長や会社の目的を達成するために必要な部品(パーツ)として生命保険を提案する。
社長が喜んでお買い求めくださるのはこの提案方法しかないのです。ここには保険営業マンの手数料などは一切絡みません。手数料が多いとか少ないとかで保険を売っていたのなら、そんな売り方は今すぐやめるべきです。保険営業マンの都合で保険の提案をしてはいけないのです。徹底的に社長の立場で、社長に必要な保険を、必要な費用で、お買い求めいただくのが法人保険営業マンの王道なのです。