目次
Sさんは「普通の保険営業より10倍楽しい」「一社専属だからできる」と断言
西野
前職を教えてください。
東京電力の子会社で入札営業をしていました。
西野
裏金が動くんですか?
健全なので、話し合いで決まっていました。順番に受注していくんです。それをいかに狂わせるかが私の仕事(笑い)
西野
すでにスゴ腕の営業マンだったんですね。
2001年、私が28歳のときでしたか。仕事はかなりやっていたんですけど、東電の子会社なので何をやっても変わらない。受注の順番を変えて売上をかなり上げていたほうですが、何もしていない人と給料が全く変わらない。しかも超安い。
西野
疑問を持つきっかけですね。
今の妻とつきあい始めていたころで。一生懸命にやっても何も変わらない。不満をダラダラ言っても仕方ない。
ダラダラするのいやだなとも思って。
ダラダラするのいやだなとも思って。
西野
つらいです。
昔からFPのような仕事ができればいいなと何となく思っていて、でもFPじゃメシを食えないよなと。それが保険と結びついて、私から保険会社に話を聞きに行ったんです。
西野
転職を考えたのはどの社に?
Sです。たまたま友人がいて、LPに聞いた話がよかったので所長を紹介してもらって。でもちょっと残念な感じで。
西野
どういうことですか?
お会いしてすぐ「あなたの交友関係を教えてください」と。
「社長を何人知っていますか」と聞かれて。
「社長を何人知っていますか」と聞かれて。
西野
いきなり社長ですか。
聞き終わったと思ったら「社長の知り合いがこれだけ少ないようでは無理ですね」と言われて。
西野
おおお。その所長は法人保険営業の重要性を知っていたんですね。
個人保険営業ではいずれ立ちゆかなくなると分かっている人だったんでしょう。
個人保険営業ではいずれ立ちゆかなくなると分かっている人だったんでしょう。
当時は法人保険があるとは知りませんでしたから、Sには幻滅してしまいました。それでもFPのような仕事をしたいと思っていたところに今勤めている外資系保険会社のマネジャーから電話があったんです。いろいろ説明を受けて、「これだ!」と。
西野
そのマネジャーとは知り合い?
転職サイトに登録していたのでそこから来たのかなと思ってたんですが、全然違う名簿を持っていました。
西野
その社でもう20年近い。ベテランです。
営業を9年やって、マネジャーを7年やって、去年の1月から営業に戻っているのでキャリアとしては中途半端です。
西野
HSC(現在の財務基礎講座)をどこで知ったんですか?
マネジャーをしていたころ、スカウトセミナーを受けて、そこにあんしん生命の人がいたんです。「変額養老を売ることになったので教えにきてほしい」と言われて彼の支社に行ったところ、そこに石黒さんがいたんです。
西野
このメルマガにも登場してもらった石黒さんですね。
「変額養老の売り方を教えてくれたので、法人保険の売り方を教えますよ」と言われて、ちょっと話を聞いたんですが、これはすごいとすぐに分かりました。石黒さんには「Sさんはいろいろ知識があるから、HSCを飛び越えてシー(SHE=戦略法人保険営業塾)でいいんじゃないですか」と言われたんですが、HSCから行って正解でした」
西野
法人保険営業にシフトすることをお考えだったんですか?
そのときマネジャーだったので、正直な話、自分が学んでそれを管下のFAに教えようかなという感覚だったんです。
フロントセミナーを受けて「これはいい!」と。「管下のFAに教えていこう」と、そんな感じでした。
フロントセミナーを受けて「これはいい!」と。「管下のFAに教えていこう」と、そんな感じでした。
西野
個人保険営業はどうするつもりでした?
個人保険営業は教えられるので。
西野
あっ、そういうことですか。入会はいつでしたか?
8期なので、おととしの夏です。
西野
丸2年ですね。入会したころの話に戻りますが、どうでしたか?
1回目から五島さんが何を言っているのか全然分からなかった。実は私、マネジャーとして管下のFAに決算書の読み方を教えていたんですが(笑い)。
西野
決算書の読み方を教えていた!
それなのに第1回目が全然分からなかった。
西野
最初から。
はい(笑い)。何も分かっていなかったことがよく分かりました。
西野
管下のFAに決算書の読み方を教えていたということですが、具体的には何を教えていたんですか?
結局PLだけだったんです。BSは何も分かっていなかった。分かっていたつもりでしたけど。HSC(法人保険シフトチェンジ講座。現在の財務基礎講座)を1回聞いた時点で「これはまいった」と思いましたから。1日目のHSCを2~3回聞いてやっと理解しました。マネジャーとして管下のFAに決算書の読み方を教えていた私がその程度でした。
西野
管下のFAに教える知識はどこで勉強したんですか?
いろいろやりましたね。本をいろいろ読みましたし、××さんにも行ってたし。継続的に行ったのは××さんくらい。
西野
出た××さん(苦笑い)。ここは実名を敢えて出さずにSさんにしておきます。Sさんは税理士だから専門家のように見えますが違うんですか?
全然違いました。
西野
ここ、書き方が微妙だなぁ。「そこまで書かなくても」という批判と「よくぞ書いた」というお褒めの両方が飛んでくる(笑い)。
悪いことはなかったです。基礎的な知識を学ぶ面ではすごくよかった。保険営業マンに必要な知識はいろいろ教えてもらったので。
西野
いい面がないわけではないのですよね。
でも、HSCは目からウロコでした。Sさんは保険をどう売るかくらいの話でしたので。その会社をよくする見方ではなかった。その会社をよくするという観点では決算書を見てなかった。
西野
一番大事な、決定的なところでしょう。誰のために仕事をしているのか、です。それが決算書の見方の違いになって現れたわけです。
HSC(法人保険シフトチェンジ講座。現在の財務基礎講座)をどう勉強しました?
HSC(法人保険シフトチェンジ講座。現在の財務基礎講座)をどう勉強しました?
動画を3回見ました。私の場合「ながら」よりも「しっかり」見るのが好きなので、朝5時に起きて、しっかり見ました。
西野
メモを取る?
動画を見るだけです。
西野
それで頭に入りましたか?
入りました。どちらかというと得意な分野なので。お金が絡む話は好きなので(笑い)。
西野
(笑い)。そう言える人は実はお金にきれいな人が多いんですけどね。それで、管下のFAの指導を?
いえ。2回目聞いた辺りで「管下のFAに教えるのは無理だ」と。
西野
何でですか?
キャリアが短い人が多くて。それより自分でやるほうが面白いと思って。正直、マネジャーを続けることにモヤモヤしていた時期だったので。「自分がやりたいのはこれだ」と。
西野
飛びついたわけですね。人のマネージングをするより自分がプレーヤーのほうが楽しい?
ちょうどプレーヤーに戻ろうかと思っていたときだったので。戻るに当たっての“武器”を探していて、これを身に付ければ戻る価値があると思いました。
西野
プレーヤーが好きなんですね。
HSCの1回目が終わったころ、既契約者である社長から決算書を預かって動き始めました。預かった決算書をもとに同時進行で勉強をしました。
西野
自分が決算書を預かったら真剣にならざるを得ません。
どんな会社の相談を受けたんですか?
どんな会社の相談を受けたんですか?
親友で会社を経営している男がいて、「金回りをどうしようかなと思っている」という相談があったんです。HSC(法人保険シフトチェンジ講座。今の財務基礎講座)を受け始めたころで、ちょうどいいタイミングでした。
西野
会社の規模は?
売上が6億くらい。債務超過でリスケ中。
西野
財務改善してさしあげようと腕が鳴ったことでしょう。モデル事例になるようなケースですね。
そうそう。今思えば笑っちゃうようないい事例です。しかもPLは超立っている。
西野
業種は何ですか?
ノベルティグッズを提案する営業企画というか広告代理店というか。音楽大手やネット系大手などと取引があります。
西野
そんな立派な取引先がありながら、なぜ金回りの相談を?
最初は友達同士で会社をやっていたんですが、前社長の金遣いが荒かったので債務超過になってしまって。会社をつぶせばよかったのに、7~8年前でしたか、私の友人は人がいいもんだから個人保証を全部負って引き継いじゃった。そのあと少しずつ立て直してきたんです。それで、これからどうしたらいいかという相談を受けたんです。
西野
責任重大ですね。
リスケ中で何もできない、みたいな話でしたが、私はHSCを受けていたので「調達再編ができるんじゃないか」と思って、入って行ったんです。
西野
調達再編できるかもしれないと見抜いたんですね。勉強をよくやってきたからこそ、その目が養われたのだと思います。
五島さんに相談したら「HSCの4回目でやるところだから、4回目のビデオを見て勉強して」と言われて。
西野
HSCの4回目はズバリ資金調達でした。
事務局の立藤さんに言って、ほかの期の4回目の映像を見せてもらいました。
西野
自画自賛しますが、対応の柔軟さが自慢です。
どんな改善ができましたか?
どんな改善ができましたか?
リスケ中で何もできないという状態のところを全部借り換えて正常先にして、利息も当然安くなった。正常先にしたのが社長にとって一番うれしかった。
西野
借り換えることができたんですね。
石黒さんから石岡さんを紹介してもらって、石岡さんを通じてきらぼし銀行を紹介してもらって。
西野
シー(SHE=戦略法人保険営業塾)の会員の人脈の賜物ですね。しかもみんな面倒見がいいですから。それにしても、HSC(法人保険シフトチェンジ講座。現在の財務基礎講座)受講中によくぞ行動しましたね。
五島ルール、ありますよね。債務償還年数が範囲内だったので、正常先と見てくれるんじゃないかと思ったので、きらぼしさんに持って行ったんです。それでみなし正常先として見てくれて借り換えに応じてくれました。
西野
五島ルールがきっかけでしたか。どれくらい効果がありました?
利息が年間100万くらい減りました。
西野
その規模の会社ならすごく大きな効果ですね。社長に感謝されたのではありませんか?
されました。今の社長が経営を引き継いだとき、現金がほとんどなくて、リスケ中なので資金ショートしたら必ずつぶれるという状態でした。その状態がずっと続いてきたのが社長にはものすごいストレスだったんです。
西野
経営者にしか分からないストレスでしょうね。
いま正常先になったということは、もし経営上何か起きたとき借りることができるわけです。資金ショートしたら即倒産という以前の状態と比べると、今は精神面でものすごく楽だそうです。
西野
Sさんは社長を救ったんですね。
Sさんは一社専属だから、それだけのことを無料で?
Sさんは一社専属だから、それだけのことを無料で?
もちろんです。
西野
一社専属の強みですね。
それですぐに従業員の退職金準備ということになって、福利厚生プランの変額養老をその場で。5人で合計月P25万です。
西野
HSC(法人保険シフトチェンジ講座。現在の財務基礎講座。当時は6カ月コース)の受講中に?
HSCの受講が終わる前です。これが一番勉強になりました。
西野
自分が決算書を預かると責任重大です。社長の切羽詰まった思いも受け止めるわけですから。
自分でもびっくりするくらいのいい巡り合わせでした。
西野
このあと今までの2年間は戦略法人保険営業塾で勉強していますね。
まず既契約者の経営者から決算書を預かって回りました。ただ規模の小さなお客さんが多いので、そんなに華々しいお話はありませんが、仕事が面白いです。
西野
そこ、ものすごく大事なところですよね。仕事がそんなに楽しくなったんですか?
かつて法人保険営業をしていたことがありましたが、そのときは節税の提案しかできなかった。個人のお客さんからは大切にされましたが、法人からは業者扱いされていました。それが今では法人からも大切にされるんです。
西野
法人から大事にされるということは、それだけ素晴らしい価値をSさんは提供しているんですね。だから仕事が面白いわけです。
昔こんな話法がありました。「会社には顧問弁護士や顧問税理士がいますが、個人にはいません。私は個人の顧問保険士になりたいと思っています」みたいない言い方で。しかし、法人のほうこそ相談できる人がいないと分かりました。法人から相談されて、価値提供できるのが楽しいです。
西野
仕事の仕方が変わったんですね。
完全に変わりました。出会おうと思う相手が完全に変わりました。五島さんの言う通り、「誰に会って何を話すか」によって、そのあとが完全に変わります。
西野
Sさんが財務改善をやってきて、どんな手応えを感じていますか?
私がやってきた財務改善は規模が小さい企業なので借入額も小さく、返済額も小さい。しかし300万円の借り換えで月額12~13万円の改善をした際は社長がめちゃくちゃ喜んでくれました。
西野
そもそも経営者であるその社長が改善できなかったのですから。Sさんの功績は大きいです。
それでお預かりした保険は月Pで2万円。でも満足度は大きいです。なぜなら、いい経験をまた積むことができたからです。もう1つは、銀行からの借入残高が1桁違えば、1桁違う保険の契約になる、借入残高が2桁違えば2桁違う保険の契約になることが見えたからです。
西野
財務改善の規模と保険の規模が連動しているということですね。
かかる手間は同じで、財務改善に至るまでは大変は大変です。それで月P2万円でしたが、借り換えの額が1桁違えば月P20万、2桁違えば月P200万円だと思うと楽しくなりました。
西野
経営者に貢献して喜ばれるだけでもこちらはうれしいのに、その上保険のご契約につながるのですから。
新規開拓をしていますか?
新規開拓をしていますか?
やっています。
西野
どんなふうにやっているんですか?
実はマーケティングが一番苦手なんです。今までは紹介ばかりで。そんな私が仲間と一緒にセミナーをしています。これがなかなか面白いんです。
西野
仲間ですか?
HSC(法人保険シフトチェンジ講座。現在の財務基礎講座)に私は何人も紹介しています。その中から「ここで学んだことを中心にやっていく」という仲間が同じ支社に2人いて、毎週1回勉強会をしています。3人でマーケティングを考えて、セミナーをすることになったんです。
西野
肝心の集客は?
私を含む3人が今もシー(SHE=戦略法人保険営業塾)で学んでいますが、お金の都合でHSCに参加できないFAや私がマネジャーをしていたころ管下にいたFAがいます。そんな彼らに実行部隊として動いてもらっています。彼らは彼らでセミナーに参加することなどで学ぶことができるわけです。
西野
具体的にどんなことをやってもらうんですか?
はじめはポスティング。それからDMやファクスDM。あとはそれぞれ自分のお客さんを呼ぶとか。このやり方でだいたい10人から12人、13人くらい集客できます。
西野
盛況ですね。セミナーはどれくらいやりました?
3回です。個別相談率がすごくよくて、決算書もすぐに出てきて、けっこういい感じで進んでいます。
西野
役割分担がうまくできていますね。
みんなで考えてやっています。
西野
見事なチームワークです。チームのよさは?
一人でやっていると心が折れるので。
西野
マネジャー経験のあるSさんでさえそんなふうに思うんですね。そういえば沖野さんは毎月やっているSHE交流会の狙いの1つとして「卒業後もひとりぼっちにしない」と言っていました。沖野さんはソニー生命などで管下の保険営業マンを大勢成功させてきた名マネジャーです。ああ、そうか、見えてきた。五島さんがこんなことを言っていました。どんなに夜遅く会社に電話しても沖野さんが待っていてくれて、成果を報告したら「グッドジョブ」と言ってくれたと。沖野さんの「グッドジョブ」の声を聞きたくて仕事に打ち込んだと。
Sさんの「チームで仕事をする」あるいは沖野さんの「ひとりぼっちにしない」はこの保険営業の仕事を長く続けるためにものすごく大事な環境の1つなのかもしれません。ところで、セミナーではどう組むんですか?
Sさんの「チームで仕事をする」あるいは沖野さんの「ひとりぼっちにしない」はこの保険営業の仕事を長く続けるためにものすごく大事な環境の1つなのかもしれません。ところで、セミナーではどう組むんですか?
2人1組です。シー(SHE=戦略法人保険営業塾を受講していないFAはセミナーで何も話せないので、彼らが集めてきたお客さんにわれわれがジョイントします。
西野
これからどんなことをやっていきますか?
セミナーが意外にうまくいっているので、しばらくセミナーでやっていこうと思っています。お客さんの口コミで集まるようになれば最高です。
西野
Sさんは一社専属ですが、セミナーはやりやすいですか?
セミナーや法人保険営業をやるなら一社専属のほうが信用力があるんじゃないかと思っているんです。何とかFP事務所などのよく分からないところより、なんとか生命のセミナールームでやるほうが信用力があるんじゃないかなー。思いのほか集客できていますし。
西野
このメルマガに以前登場してくださった優績者の堀田さんも、そのときのメルマガで書いたように東京の一等地にある某社でセミナーをしています。
この会社は何が狙いなんだろうとあれこれ思われるよりシンプルで分かりやすいですから。コンサル料をいただくこともない。
西野
そこは強調すべき点ですね。
「ただし、お付き合いしているうちに保険が必要になったらそのときは全部任せてもらいます」とセミナーの最初に言っています。
西野
すぐに仕えるノウハウですね。教えてくださってありがとうございます。今後の展開が楽しみです。またお話を聞かせてください。
終わり