中小企業が抱える問題

すべてのビジネスについて当てはまることですが、成功する手段は「顧客の抱える問題解決を自らの仕事とすること」これしかありません。
ここで間違えてはいけないことがあります。たとえば、問題解決の手段として目先の損得で保険を売るようなビジネスモデルは、結局のところうまくいかないということです。

現在は改正により販売できなくなりましたが、一時期、節税保険が一世を風靡しました。
多くの保険営業マンが、「社長、こうやったら損ですよ。節税しないともったいないですよ」とアプローチしました。しかし、こんな売り方では企業のプラスにはなりません。
節税とはせっかく出した利益を潰す行為で、企業価値を棄損する行為です。
企業経営を行なうなかで最重要のテーマは、毎月、毎年、お金を残すことです。
「税金を払わないとお金が残らない」ということが企業経営の本質です。節税で税金を少なくするということは、企業の現金を減らすことにほかならないので、長い目で考えると、そちらのほうが損になりかねないのです。
もちろん、経営計画全体のなかで節税が必要な場面というものもあるでしょう。しかし、短絡的に「税金は少ないほうが得」ととらえ、顧客に進めるのは無責任な売り方なのです。
節税保険にメスが入ったとき、多くの保険営業マンが「これで法人保険は売れなくなる」と感じたと思います。しかし、そうではありません。原理原則に立ち返っただけなのです。
原理原則とはつまり、「顧客が不満足を覚えるビジネスに将来はない」ということです。