劣等感が反発力になる

 私は出来のいい子供ではありませんでした。
他の子どもと比較しても、落ち着きがなく、一つの事に集中する事も苦手で、大抵のことは中途半端、成績も中の下、劣等感満載の子供でした。
机の上に置く蛍光灯に「集中」と書いていましたがあまり効果もありませんでした。

 中学に入ったら卓球部に入りました、小さいピンポン玉を上手に扱えるはずもなく、好きになり切れず練習も中途半端で強くもありませんでした。

 高校に入りサッカー部に入りました、やはり好きになり切れず中途半端な練習で上手にはなれませんでした。
そこで、柔道部に出稽古に行き、顧問の先生と死闘をしたり、部員でもないのに初段を取りに行ったり、結果を出すことで少しずつ自信を持ち人生を覚醒していきました。

 そんな経験もあり、大学は、「最も厳しく、4年間頑張れば全日本退大会に出場できる格闘技の部活に入ること」を目的にしました。それが空手道部でした。

 しかし、入学すると保育園から大学までの二学年上の先輩が応援団に居て半年間強制入部させられました。退団が前提でしたからより理不尽に扱われ、強制バイト(警備のバイトに行かされバイト代は全額上納)とか、退団1カ月前から木製バットを根性棒と称して理由なく殴打され体中が内出血しました。
そして晴れて空手道部に転入、早速地獄の夏合宿、夜逃げする同級生が居たり、疲労による血尿を初めて体験しました。
3回生から全日本大会に出場し4回生では東西対抗戦にも出場したり、中四国大会では個人優勝もしましたが、日本一を目指さなかった後悔が残る4年間でした。