経営者のパートナーになる

ただ決算書を分析しただけでは会社は良くはなりません。そこで経営者の方に「社長、あなたは会社をどうしたいとお考えですか?」と聞くのです。このような展開の結果、顧問先として経営者のビジョンを実現するお手伝いを含めたおつきあいを続けることができるのです。

続いて、会社のパートナーとして、財務状況に照らした適正な保険加入を提案していきます。たとえば、加入間もない保障額1億円の生命保険でも、必要がなければ躊躇なく解約します。すると、多くの場合はその保険を売った保険会社の担当者が飛んでやってくるはずです。もちろん抗議をするために。「信義にもとるのではないか」と、すごい剣幕で詰め寄ってくるケースがあるかもしれません。
しかし、「その〝信義の保険〟というのは会社を助けてくれるものですか?」と反論してみてください。相手は言葉に詰まることでしょう。それでも「戻り率がいいんです!」と返してくる担当者がなかにはいるかもしれません。そんなときはあくまで冷静に「戻り率ってなんの〝率〟のことでしょうか」と返すと、結局答えることができないはずです。

実は多くの場合、こうした保険は会社の財務状況から考えると、まったく必要のないものなのです。無駄な出費と言ってもよいかもしれません。にもかかわらず、保険営業マンが、「あなたの会社に絶対必要なものだから」と強く勧めてくる。保険について専門家ではない経営者は、わからないまま契約してしまうというのがよく見られるパターンです。
個人保険で、契約者の実情に合わない保険が勧められていることとまったく同じことが法人保険でも起きているのです。法人保険は、経営者のビジョンや、会社の財務状況を踏まえたものでなければいけません。

他にも次のようなケースがあります。ある企業に対し地域金融機関が「社長、短期資金として2000万円を借りてください」と提案してきました。その際も私たちが財務コンサルタントとして経営者の信頼を得ていれば「どうしましょうか」と相談されることでしょう。エフピーステージで学んでいれば、適正な調達方法をアドバイスすることができます。
このような活動の結果、顧問先からは「先生」と呼ばれる受講生もいます。キャラ営業の生命保険営業から、顧客から大切にされる財務コンサルタントに変わったわけです。