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その1)法人保険と個人保険の違い

生命保険会社に入社したら最初の1カ月間は研修を受けます。生命保険の歴史や仕組みを学ぶほか、自社が販売している生命保険商品の仕組みも学びます。もしかすると、生命保険の売り方を学ぶこともあるでしょう。

 ところが会社で学ぶのは基本的に個人保険なのです。個人保険から始めるのが基本という考えが生命保険会社にあるのでしょう。そこで、生命保険営業マンになったらまずは個人に生命保険を売ることから始まります。

しかし、すぐに気づくはずです。
これではいつになっても自転車操業じゃないかと。まるでハムスターじゃないかと。個人客が増えていくのはうれしいけれど、どうやって保全すればいいんだと。保全ばかりで新規開拓をする時間がなくなるのではないかと。
そんな不安がおぼろげに出てきます・・・。

 周囲を見ると好成績を挙げているのは法人保険を売っている人たちです。
ここで気づくのです。自分も法人保険を売りたい!と。
個人保険と法人保険の違いは、文字通り、生命保険を個人に販売するか法人(会社の経営者)に販売するか?です。

個人への売り方は学ぶ機会がたくさんあったけど、社長にはどう売ればいいんだ。そもそも社長の知り合いはいないぞ!などと気づき、法人保険のハードルが低くないことをも気づきます。
そのうえ、法人保険の営業の仕方を教えてくれる先輩が非常に少ないのが現実です。偶然ヒットして売ることができた人でも、法人保険の営業で続けて好成績を出しているかどうかとなると、その人数は激減するでしょう。
なぜかというと、法人保険は簡単ではないからです。難しいし、すぐに成果が出るものでもないので、大勢の保険営業マンが法人保険をやりたいと思いながらも、個人保険から離れることができないのです。
しかし、これではいつまで経っても個人保険でヒーヒー悲鳴を上げることになりかねません。

その3)法人保険の正しい売り方がある

五島聡はこう教えています。「生命保険はパーツだ」と。パーツ、つまり部品なのです。社長に対して生命保険だけを単体で営業するものではないのです。

 ここでピンと来た人は立派ですが、大半の人が「どういうことだろう?」と思ったのではないでしょうか。個人保険と法人保険は考え方が少し違うのです。

 まず個人保険ですが、これはもう皆さんご存じのとおり。万一のことがあったときの備えです。
万一のことがあったときの備えは法人保険でも加入理由の1つになります。しかし、それがすべてではありません。ほかにも法人保険が必要な時がいくつもあるのです。それぞれの目的に合わせて必要額を算出します。例えば、これも保険営業マンなら大勢が知っている社長の退職金の準備があります。いつ退職するかなどをあらかじめ社長が決めておく必要があり、それに合わせた準備を生命保険で実施するのです。

 なぜ、こんなことをすると思いますか? 社長の思いを想像できますか?
 社長にとって自分の会社は何よりも大切です。この気持ちを理解するのが法人保険営業のはじめの一歩と言ってもいいくらいです。保険の話を持ちかけてもほとんど反応がない社長に、社長の会社の話をしてみてください。恐らくほとんどの社長が身を乗り出してきます。同じような経験をした人がいるのではないでしょうか。自分の会社の話は社長にとって最重要課題なのです。

 よく考えるまでもなく、当たり前ですよね。会社がうまく行かなければ大変なことになります。万一破たんしたら、取引先に迷惑をかけます。従業員を解雇しなければなりません。社長自身の生活も立ちゆかなくなります。会社と社長は一蓮托生なのです。
 したがって、法人保険を社長に話す際には社長の会社の話を分けてはいけないのです。自分の会社と無関係の話に社長は興味を示しません。社長の会社の未来と法人保険は裏表の関係にあるのです。だからこそ五島聡は「保険はパーツだ」と教えているのです。

その4)法人保険を売るために何を勉強するか?

以上のことから、法人保険を扱うためには勉強が必要だと感じたのではないでしょうか。そのとおりです。売れ続ける法人保険営業マンは勉強を続けています。勉強を続けないと、市場の変化に対応できなくなるからです。


「勉強しなければならないことは分かったけど、何をどう勉強すればいいの?」という疑問を持つ人が大勢いるはずです。ものすごく大事なのに生命保険会社でも法人保険を売るための勉強の仕方は教えてくれません。たまに優績者が社内で勉強会をしていたりしますから、それに参加するしかないのが現状でしょう。


 しかし、果たしてそれでいいのかという問題があります。なぜなら、法人保険の勉強は幅広いからです。税理士や行政書士、弁護士らの領域もある程度カバーしなければなりません。分からないことがあれば士業の先生方に質問したくなるはずですが、社内勉強会では質問できる士業の先生が身近に普通はいませんから、分からないことがあっても分からないままで進んでしまいます。そんな不安な状態で社長に何を語ることができるというのでしょうか。間違ったことを社長に伝えた結果、社長が経営上の判断を間違ってしまったら大変です。法人保険営業マンの責任の重さが分かっていただけましたか。


 かといって、一人で勉強できるものではありません。それはやはり、疑問が生じたときに相談や質問ができないからです。
 社長の右腕にもなることがあるのが法人保険営業マンです。それくらい社長から期待されるのです。

その5)法人保険の本や教科書はあるか?

 法人保険の営業を始めようとしても、情報がない。そこで何かいい本はないかとか教科書のようなものはないかと探す人は多いはずです。
で、実際に本屋に行ってみると、「法人営業」に関する本がたくさんあります。嬉しくなってさっそく手に取り、ページをめくる……。うーん、何か違うなぁ。


こんな経験をした人も多いと思います。
実は本屋に数多く並ぶのは「法人営業」の本であって、「法人保険」の本ではないのです。法人保険は確かに法人営業ではありますが、例えば銀行員が融資先の開拓をするために法人を回るのと、定期的なルートセールスと、私たち保険営業マンが保険を売ろうとして法人を回るのでは、全然違いますよね。

その6)法人保険の新規開拓

 少し書きましたが、法人保険の対象は社長です。ひとくちに社長と言っても「雇われ社長」ではなく、株式を持っていて判断権のある実質的な社長でなければなりません。いえ、もちろん雇われ社長に対して法人保険の商談をしてもいいとは思います。思いますが、雇われ社長に判断権がなければ、それは課長や部長と同じような立場ですから、商談があとでひっくり返る危険があります。そういうトラブルが生じないようにするためにも、商談をする相手は雇われ社長ではないほうがいいのではないかと思います。


 さて、法人保険の商談の相手は社長であることが分かっていただけたと思います。あなたの周りに社長の知り合いがいればいいのですが、いない場合どうすればいいでしょうか。
 そんな場合は個人保険と同じように新規開拓が必要です。社長と出会って、知り合いになって、信頼関係を築くことが必要なのです。
 では、どうすればいいか。


(1) 自分の友人や知人に社長がいないか探す
(2) 知り合いに社長がいる人がいたら紹介してもらう
(3) 会社にテレアポ
(4) 会社に飛び込み
(5) 社長の社交場に参加する
 

といったところでしょうか。
 一番話が早いのは(1)です。小学校時代の同級生が地元の会社の御曹司だった、高校の部活の先輩が稼業を継いだと以前うわさに聞いた、などと思い出すことができれば、そこがスタート地点です。卒業アルバムを見れば何か思い出すことがあるかもしれません。同窓会名簿も大きな手がかりになります。職業や住所、電話番号が載っていれば大きな手がかりになるのは間違いありません。

その7)法人保険の効果的テレアポスクリプトはあるか

 電話で法人の新規開拓をするのであればテレアポのスクリプトがあるほうがいいです。思いつきで話すより、あらかじめ話す内容を文字にしてあるほうが、安心して電話で話せます。


 ではどんなテレアポのスクリプトがいいかというと、今の時代に合わせた、そして社長のこころをつかむ台本であるべきです。社長のこころが分かっていないと台本をつくるのは難しいでしょう。
 台本ができても、それは何度も実際に使われて、そのたびに修正を加えられていくべきです。そうすることでよりよくなるからです。そんなテレアポのセリフを誰かが試行錯誤して改善し、それを仲間で分かち合うことができればどれだけ素晴らしいことでしょうか。

 一人でやるより、数人以上でやって、いいものをつくりあげていくほうが効率がいいですし、くじけずに済みますし、いいスクリプトができるに決まっているのです。

 ところで、会社に電話をかけると、受付や総務がまず電話に出ることが多いと言えます。そこでガードされて社長につないでもらえない、ということでは困ります。受付や総務から社長に電話をつないでもらう言葉も大事です。

 スクリプトはつくればおしまいではありません。何度も声に出して読んで暗記しておくほうがいいでしょう。すらすらとよどみなく出てくるくらい、繰り返し音読して頭に叩き込んでおくべきなのです。おどおどした態度は相手に不信感を抱かせてしまいますから、自信を持って話せるようにしておくべきです。そんな態度が相手の不信感を消すのです。

 たかが電話と見くびってはいけません。電話の態度は声に出ます。小手先でしのごうなどと不埒なことを考えてはいけないのです。

SHE導入財務基礎講座ビデオ【39期生-第1回】

SHE財務基礎講座 第39期生 第1回映像【2020/06】

(2020/06スタート生)

第一部【その1】

第一部【その2】

第一部【その3】

第一部【その4】


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第二部【その2】

第二部【その3】

第二部【その4】

第二部【その5】

第二部【その6】

SHE導入財務基礎講座ビデオ【38期生-第2回】

SHE財務基礎講座 第38期生 第2回映像【2020/06】

(2020/05スタート生)

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第二部【その6】

第二部【その7】

第二部【その8】

その8)法人保険の飛び込み営業の仕方で大事なこと

社長の見込客がいない場合、何か行動を起こさなければなりません。いろいろな方法がありますが、その1つが飛び込み営業です。テレアポと同じくらい古典的な営業法の1つですが、軽視していい理由はありません。


 まず、場所です。住宅街にはふつう企業はありませんから、企業が集まるところで飛び込みをするほうがいいのです。個人宅の飛び込み営業と違って企業の飛び込みで居留守を使われることはまずありません。
 受付で堂々と名乗り、社長にお目にかかりたいと伝えればいいのですが、社長目当ての営業が大勢おしかける企業の場合、そこでストップをかけられてしまうことがあります。突破するためにはいくつかの方法があります。

 よくあるのは、何度も訪ねて、受付の同情を得ることができれば、社長に「また来ましたよ。会ってあげてはいかがですか」と助け船を出してくれることがあります。あるいは、受付に「これは社長に伝えなければ」と思わせる何かを差し出すことです。いずれにしても、知恵が求められます。

 でも、タイミングがよければ、社長が受付の辺りにいることがあります。玄関先で鉢合わせをする可能性だってあります。会社を訪ねるときはどこで社長に出会うことができるか分からないので、気を張って過ごすほうがいいでしょう。

 そして、繰り返しますが社長が「ぜひ知りたい」と思う何かを準備して差し出すのです。会社の飛び込み営業は社長に出会う可能性があるだけに、準備は十分やっておくべきです。臨機応変にできる自信があるのならいいのですが、そうではない人は例えばトークスクリプトを準備して暗記する。これくらいは最低限やっておくべきでしょう。電話の営業でさえテレアポのスクリプトを用意するほうがいいのですから、会社への飛び込み営業なら飛び込みの台本の準備をしておくのが当たり前です。

 電話のテレアポのスクリプトと同じように、セリフも事前にしっかり音読して暗記しておくことをお勧めします。飛び込み営業であっても自分の言葉がしっかりできれば自信になりますし、その自信は相手に伝わります。社長に会ったり受付に行ったりしたら誰でも緊張するものです。だからといって「えーっとえーっと」ではサマになりません。

その9)法人保険の提案方法には大事なポイントがある

 いきなり保険の説明をしてはいけません。「我が社の新しい保険が発売になりまして」と言うのもダメです。なぜなら、社長は付き合いのある保険営業マンや取引上やむを得ない会社の紹介で会った保険営業マンからいやと言うほど保険の売り込み攻勢にさらされてきたからです。保険の話を聞くのはもううんざりなのです。

 そんな社長に生命保険を、法人保険をどう提案するか。あなたならどんな提案をしますか?
1つだけ言えるのは、社長が「それはうちの会社にとって必要だ。ぜひ欲しい」と思ってもらえる内容でなければ意味がないということです。社長が「ください」と言ってくれないと、単なる押し売りです。今までの保険営業マンは個人保険でも法人保険でもたいてい押し売りをしてきたので好かれないのです。そういう失敗を繰り返してはなりませんし、社長と長い関係を続けるならなおさら押し売りなどあってはならないのです。

社長が人情で保険の契約をしてくれることもあるかもしれませんが、そういう契約は1回で終わりでしょう。もちろんどんな形でも契約をいただければありがたいものですが、信頼していただいて長くお付き合いを続けて、追加契約などをいただいたりすることにつながるのは、社長や会社の目的や目標を達成するために必要な部品(パーツ)として生命保険を提案することです。ここはものすごく重要なところなので、もう一度書きますね。

社長や会社の目的を達成するために必要な部品(パーツ)として生命保険を提案する。
社長が喜んでお買い求めくださるのはこの提案方法しかないのです。ここには保険営業マンの手数料などは一切絡みません。手数料が多いとか少ないとかで保険を売っていたのなら、そんな売り方は今すぐやめるべきです。保険営業マンの都合で保険の提案をしてはいけないのです。徹底的に社長の立場で、社長に必要な保険を、必要な費用で、お買い求めいただくのが法人保険営業マンの王道なのです。